2010-07-23

【金賢姫】遊覧飛行「渋滞回避」のため東京上空を少し「くるりんこ」しただけだと中井大臣


中井洽拉致問題担当相
「ちょっと上空を飛ぶ(ことが)、非難されるとは思わない」

こんなことが非難されるなら、

世界中だれも情報持った人は日本に来てくれない


来日中の金賢姫・北朝鮮元工作員(48)は22日、政府がチャーターしたヘリで“東京観光”を楽しんだ。東京-軽井沢の移動に使われているベンツが、中国の温家宝首相(67)が5月末に来日した際に使われたものであることも判明。恩赦されたとはいえ、大韓航空機を爆発させて115人の命を奪った元死刑囚に遊覧飛行をさせ、「国賓級の車両」(外務省関係者)をあてがう政府の姿勢に、各方面から批判の声が出ている。

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 韓国国防省で海外情報分析の担当官を経験した拓殖大学国際開発研究所の高永●(=吉を2つヨコに並べる)客員講師・研究員は「すでに金元工作員からは日本の公安当局が話を聞いているので、来日で特別な情報は出ないと思う。むしろ、(左寄りといわれる)菅政権のイメージチェンジという狙いが強い」と語る。そのうえで「韓国当局も、金元工作員の利用価値は薄いと判断している。日本政府の対応は不自然だ」と批判している。



 来日を主導した中井洽拉致問題担当相は「パフォーマンスなら(参院)選挙前にやっている」と反論する。一方で、政府関係者は「サッカーのワールドカップが終わり、来日のニュースが注目されやすいこの時期を選んだと聞いた」と打ち明ける。

 金元死刑囚の来日時期は、韓国政府との交渉で一時、5月と決まりかけたが、3月に韓国哨戒艦沈没事件が発生したため、延期されていた。

 韓国の情報関係者は、哨戒艦沈没事件との関係について「事件は北の仕業だ、とする韓国の立場を日本政府が早くから全面的に支持してくれたことで、訪日実現を後押しする機運が高まった」と話す。

 日本政府はすでに金元死刑囚から聴取しており、今回の来日で拉致問題の進展につながる新たな証言が得られる可能性は低いとの見方が強かった。だが拉致問題は、自公連立政権下の2008年8月の日朝実務者協議以降、交渉が止まっている。ある政府関係者は「来日は、拉致被害者家族会の政府への不満が高まるのを避けるため、家族会の要望を実現させ、世論へのアピールもねらったものなのではないか」と話している。金元死刑囚には日本政府から「謝礼」が支払われるという。


 大韓航空機爆破事件の実行犯として死刑判決が確定した金賢姫元死刑囚は、特赦されているものの、本来は入国拒否の対象だ。事件当時に日本の偽造旅券を所持していた偽造公文書行使の疑いもある。だが今回、千葉景子法相は出入国管理法の「上陸を拒否しない特例」を適用して入国を認めた。特例は昨年の同法改正でできた条項で、昨年9月の千葉法相就任後では初めての適用だ。

 政府関係者によると、金元死刑囚が乗ったチャーター機の費用は1千万円という。

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 来日の経費は、拉致問題に関する政府予算などから出されたとみられる。拉致問題関係の予算は今年度、前年度の約2倍となる12億円が計上された。政府内には「官房機密費からも充当されたのではないか」との見方もある。

 22日、「遊覧飛行」の是非や経費の総額について報道陣に問われた中井氏は「何で答えなくちゃいけないんですか」といらだちを見せた。

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